中性脂肪とは?
中性脂肪とは、別名トリグリセリドと呼ばれる人の体にとってエネルギー源となる物質のことをいいます。健康診断などの結果で表記されているTGという文字は見覚えがあるのではないでしょうか。TGはトリグリセリドの略称になります。
普段の食事の中に含まれている脂質は小腸から吸収されて血液中に入ります。この脂質はエネルギーとして使われますが、使い切れなかった場合は中性脂肪として蓄えられてしまいます。いわゆる贅肉、皮下脂肪です。
贅肉・皮下脂肪となると中性脂肪のすべてが悪いものだと考えられがちですが、体温を一定には持つはたらきもあるのである程度の量は必要になります。
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中性脂肪の原因はエネルギーの過剰摂取
中性脂肪が高い主な原因はエネルギーの過剰摂取、いわゆる食べ過ぎです。炭水化物・たんぱく質・脂質という主なエネルギー源が使われずに余ってしまうことで、体内に蓄える際に中性脂肪に変化するのです。
この中性脂肪が高い状態が続くと「動脈硬化」や「脂肪肝」の病気リスクを招く恐れがあります。
動脈硬化
中性脂肪が高いとまず「脂質異常症」と診断されます。脂質異常症になるとLDLコレステロールが増加し、動脈硬化が進んでいきます。この動脈硬化により、心筋梗塞・脳梗塞・狭心症などが引き起こされやすくなります。
脂肪肝
肝臓に中性脂肪が蓄積された状態が「脂肪肝」です。脂肪肝はいわゆるフォアグラの状態なのですが、実は肝臓の機能が低下してしまっています。そのせいで肝硬変やさらにひどい状態だと肝臓がんにつながる可能性があります。
中性脂肪を下げるためにすべきこと
中性脂肪が高すぎる方は、日頃から中性脂肪を上げないように、また、下げるために食生活や生活習慣に気を付けなければいけません。
まず基本は食生活と運動習慣の見直しです。食べ過ぎ飲みすぎに注意し、アルコールや喫煙も控えましょう。アルコールは中性脂肪を過剰に合成するといわれています。また、お酒の場では揚げ物などカロリーの高いものが多くなってしまうため意識して低カロリーのものを選ぶようにしましょう。
運動不足の人は日頃から軽い運動を行うことが大切です。
ストレスによるホルモンバランスの乱れにより中性脂肪が増えるということもあるので、運動することによりストレスをためない生活を過ごすことができます。
中性脂肪値は低すぎるのも問題ですが、30〜149mg/dlの範囲内だと正常ということになります。軽度高中性脂肪血症と診断されると食事療法や運動療法を開始します。
日本動脈硬化学会による中性脂肪(TG)の基準値の目安
29mg/dl以下 | 低中性脂肪症 |
---|---|
30〜149mg/dl | 正常 |
150〜299mg/dl | 軽度高中性脂肪血症 |
300〜749mg/dl | 中等度高中性脂肪血症 |
750mg/dl以上 | 高度高中性脂肪血症 |
中等度高中性脂肪血症と診断されると、さらに薬物療法や禁酒などを開始します。高度高中性脂肪血症となると膵炎の危険性もあり、さらなる薬物療法がおこなわれます。
これらの数値を目安にして、中性脂肪が気になる方は食生活・生活習慣の改善に取り組みましょう。
青汁が中性脂肪に良いと言われる理由
青汁が中性脂肪に良いといわれるのはこの食物繊維が豊富に含まれているからです。
食物繊維は体内に摂取され、胃や腸を通過する際にそこに存在する脂肪や糖分を吸収し、そのまま老廃物として体の外へ排出されます。そのおかげで食物繊維を摂らない場合よりも、脂肪や糖分の吸収を減らしてくれるのです。
また、食物繊維による満腹感が食べ過ぎ防止につながるので、脂肪や糖質の過剰な摂取をとめることができます。
中性脂肪対策の為の青汁の選び方と飲み方
中性脂肪対策のために青汁を選ぶ場合のポイントはやはり「食物繊維」が豊富にふくまれているかどうかです。青汁と言ってもたくさん種類があります。それぞれに特徴があるのできちんとみて選ぶことが大切です。
また青汁の中には悪玉コレステロール値を下げる働きがあるものもあります。中性脂肪と悪玉コレステロールは別物ですが、とても関係が深いのです。
悪玉コレステロールが増えてしまうと、体内から分泌される中性脂肪を減少させる物質アディポネクチンが減少してしまうといわれています。このことから悪玉コレステロールが増えると中性脂肪も増えやすくなってしまうということがわかります。このことから食物繊維が豊富で悪玉コレステロールを減らす青汁を選ぶとさらなる効果が期待できます。
中性脂肪対策に青汁を飲むなら食前or食事中
中性脂肪対策に良い青汁の飲み方は、食事前・食事中がおすすめです。
食事前や食事中に飲むメリットは、満腹感を早めに引き起こすことにより食べ過ぎを抑制することです。また、脂質や糖質が吸収される際に食物繊維が十分に存在しているので、吸収を減らす効果が期待できます。
1日1杯だけではなく既定の量を3回に分けてこまめに飲むことができるなら、常に体内に食物繊維がある状態を作ることができるのでおすすめです。
中性脂肪に良い効果的な青汁レシピ
青汁は薬ではないので1回飲むだけでは効果は得られません。続けるためには飽きずに楽しめる方法が必要です。青汁は粉末のものが多いので、食事に加えることもでき、マンネリ化をふせぐことができます。
ここでは中性脂肪対策による青汁レシピを紹介します。
青汁の牛乳割り・青汁の豆乳割り
青汁を牛乳や豆乳でわることにより苦手な人でも飲みやすくなります。
また、水でわった青汁よりも濃度があり満腹感が得られやすいです。
海藻サラダと青汁ドレッシング
食物繊維が豊富と言われている青汁ですが、さらに食物繊維が豊富な海藻サラダに、青汁を混ぜたドレッシングで食べると効率よく食物繊維が摂取できます。海藻サラダを用意することが難しければ普通の野菜サラダでもよいでしょう。
青汁のポタージュスープ
市販のポタージュスープの素に青汁を加えるときれいな緑色のポタージュスープが出来上がります。ポタージュスープの材料である芋類にも食物繊維が豊富に含まれています。
緑のおから
おからは脂肪や糖分が少ないですが食物繊維が豊富なため中性脂肪に効果的です。しかしおからは豆腐を作る際に絞ったものなので野菜ではありません。おからに青汁粉末を加えることにより野菜の食物繊維をとることもできるのでおすすめです。
これ以外にもアレンジの方法は無限にあります。ぜひお気に入りのオリジナルレシピを考えてみてくださいね。
中性脂肪対策のために普段から気を付けること
脂質の多い食べ物や、果物・お菓子・ジュースなど糖質の多いものは控えましょう。海藻やきのこ、食物繊維を多く含む野菜をたくさん摂ると、脂質・糖質の吸収をおさえるため効果的です。また、ゆっくり噛むことにより満腹感を得やすくなり、食べ過ぎ防止につながります。早食いの人は意識して噛む回数を増やすとよいでしょう。
激しい運動は必要ありません。体調に合わせた軽く汗をかく程度の有酸素運動(ウォーキングなど)となるべく毎日行いましょう。わざわざ行わなくても、通勤の際1駅分だけ歩いてみる、や自転車通勤を始めてみるなど生活習慣に組み込むようにすると続けやすいです。
女性の場合、睡眠時間が6〜8時間の人の中性脂肪がもっとも低いというデータが研究にて明らかになっています。睡眠時間が短すぎても長すぎても中性脂肪が高くなる傾向にあるようです。
ぬるめで長めの入浴にすることで中性脂肪の低下が実証されているようです。
喫煙により中性脂肪が増えると言われているのでなるべく禁煙するとよいでしょう。またアルコールの摂取は中性脂肪を過剰に合成してしまうので注意が必要です。飲む場合は寮をひかえるようにしましょう。すでに中性脂肪値が高い人は禁酒を指示される場合もあります。
ストレスにより自律神経が乱れるとホルモンバランスが崩れて中性脂肪が増えてしまうと言われています。ストレスが溜まりやすい人は意識してストレス発散するようにしてください。
まとめ
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