妊娠時に青汁は飲んでよいものなのか?
妊娠時は胎児の健全な発育のために栄養摂取が重要になります。また妊娠中は女性ホルモンの影響で便秘が発生しやすいためその対策も必要です。妊娠時の青汁の飲用は栄養補給と便秘対策のどちらにも効果的です。
ただし製品によっては日本では認可されていない農薬を使用している外国産の原料を使っているものや妊娠中は避けたい添加物を使っているものもあるため注意が必要です。
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妊娠時に必要な栄養も手軽に補えるのが青汁
妊娠時は様々な栄養素が通常時よりも多く必要になります。妊娠時に特に不足しがちな栄養素としては以下のものが挙げられます。
葉酸
葉酸はタンパク質の合成や細胞を新しく作るために必要な核酸を合成するために必要な栄養素です。胎児は細胞分裂が盛んなため、健全な発育のために特に重要になる栄養素です。妊娠初期に特に必要とされ、豊富に摂取することで胎児の「神経管閉鎖障害」という先天性疾患を予防する作用も期待できます。成人女性の1日の摂取基準は240μgですが妊婦は2倍の480μgを摂取することが推奨されています。
ビタミンB12
ビタミンB12は葉酸とともに赤血球に含まれるヘモグロビンを作る働きをします。ヘモグロビンが減少すると胎児に十分に酸素が共有されなくなり発育障害が起きる可能性があります。成人女性の1日の摂取基準は2.4μgですが妊婦は2.8μgを摂取することが推奨されています。
鉄
鉄はヘモグロビンの材料となる成分です。ビタミンB12の項目で解説したようにヘモグロビンの減少は発育障害を招く可能性があるため、十分な摂取が必要です。特に胎児が大きくなる妊娠中期、後期に必要になります。成人女性の1日の摂取基準は6から6.5mgですが妊娠中期、後期の場合21から21.5mgの摂取が推奨されています。
亜鉛
亜鉛は細胞分裂をする際に必要なミネラルです。胎児は細胞分裂が盛んなため重要な栄養素です。亜鉛はミネラルの中でも不足しがちな栄養素であるため意識して摂取することが重要です。成人女性の1日の摂取基準は8mgですが妊婦の場合は10mgを推奨されています。
カルシウム
カルシウムは骨を形成する材料となるミネラルです。胎児の骨格を作るために重要な栄養素です。成人女性の1日の推奨量は650mgです。しかし耐用上限量が2,500mgと大きいためちょっと多めの900mgほど摂取することを心掛けるとよいでしょう。
食物繊維
妊娠中は女性ホルモンの影響で腸が便を排出しようとするぜん動運動が弱くなります。そのため便秘が発生しやすくなります。食物繊維を十分に摂取することで便秘を解消する効果が期待できます。成人女性の1日の摂取基準は18g以上となっています。
青汁3大原料と妊婦さんへのメリットデメリット
青汁には上の項目で解説した栄養素が豊富に含まれています。青汁の原料としてよく使われるケール、大麦若葉、明日葉には以下の表のように豊富な栄養素が含まれています。
ケール |
大麦若葉 |
明日葉 |
|
---|---|---|---|
ビタミンA | 240μg | 210μg | 440μg |
ビタミンE | 2.4mg | 1.1mg | 2.6mg |
ビタミンK | 210μg | 370μg | 500μg |
ビタミンB1 | 0.06mg | 0.06mg | 0.1mg |
ビタミンB2 | 0.15mg | 0.14mg | 0.24mg |
ナイアシン | 0.9mg | 0.4mg | 1.4mg |
ビタミンB6 | 0.16mg | 0.05mg | 0.16mg |
葉酸 | 120μg | 40μg | 100μg |
パントテン酸 | 0.31mg | 0.19mg | 0.92mg |
ビオチン | 4μg | 0.8μg | − |
ビタミンC | 81mg | 7mg | 41mg |
ナトリウム | 9mg | − | 60mg |
カリウム | 420mg | 320mg | 540mg |
カルシウム | 220mg | 29mg | 65mg |
マグネシウム | 44mg | 16mg | 26mg |
リン | 45mg | 37mg | 65mg |
鉄 | 0.8mg | 4.1mg | 1mg |
亜鉛 | 0.3mg | 0.3mg | 0.6mg |
銅 | 0.05mg | 0.1mg | 0.16mg |
マンガン | 0.55mg | 0.4mg | 1.05mg |
ヨウ素 | 1μg | − | − |
セレン | 4μg | − | − |
クロム | 1μg | 30μg | − |
モリブデン | 38μg | − | − |
食物繊維 | 3.7g | 4.1g | 5.6g |
(生重量100gあたり)
(-は含まれていないのではなくデータなし)
ケールには葉酸とカルシウムが豊富で、大麦若葉は鉄分が豊富、明日葉は食物繊維が豊富という特徴があります。妊娠時はできれば3つの原料が含まれている青汁がよいですが、その他、目的に合わせて組み合わせて利用するとよいでしょう。
妊娠時に摂取しすぎてはいけない成分
妊娠時は総じて栄養素が通常時よりも必要になりますが、摂取過剰にならないように気を付けるべき成分もあります。それはビタミンAという栄養素です。
ビタミンA自体は必須ビタミンの一つです。主な役割としては以下のようなものがあります。
- 皮膚や喉などの粘膜の健康を保つ
- 暗い場所での視力の維持
- 免疫力の向上
しかしビタミンAはビタミンCなどの水溶性のビタミンとは異なり油に溶ける脂溶性という性質を持っています。水溶性のビタミンは過剰に摂取しても尿として排出されるのに対して、脂溶性のビタミンは排出されず体内に蓄積されます。
妊娠初期にビタミンAを過剰に摂取してしまうと胎児の奇形を招いてしまう可能性があります。また最悪の場合、流産してしまうこともあります。
ビタミンAの成人女性の1日の推奨量は650から700μgRAEです。妊娠後期に入ると+80μgRAEが推奨されます。
妊娠中はこの基準を超えて摂取しないように注意が必要です。
ビタミンAは以下のような食品に多く含まれます。
鳥レバー | 14000 |
---|---|
豚レバー | 13000 |
アン肝 | 8300 |
うなぎのかば焼き | 1500 |
牛レバー | 1100 |
銀だら | 1100 |
あなご | 890 |
鳥ハツ | 700 |
すじこ | 670 |
(単位:μgRAE 100gあたり)
これらのビタミンAの多い食品は妊娠中はなるべく避けるようにしましょう。
安全にビタミンAを摂取するためには緑黄色野菜を食べるのがおすすめです。緑黄色野菜に多く含まれるβカロテンは体内で必要な分だけビタミンAに変換されます。
過剰な分は抗酸化物質として体内の活性酸素の害を無毒化する役割を果たします。βカロテンならば過剰に摂取しても妊婦、胎児ともに悪影響はないため妊娠中のビタミンA供給源として利用するとよいでしょう。
ケールや大麦若葉、明日葉など青汁の原料として利用される野菜に含まれているビタミンAは全てβカロテン由来のものです。そのため青汁は安心して摂取することができます。
妊娠時の青汁選びのチェックポイント
妊娠時の青汁選びの際に意識したいことは以下の3点です。
- 国産の野菜を使用していること
- 残存農薬や放射性物質のチェックをしていること
- 添加物が含まれていないこと
ケール、大麦若葉、明日葉を原料とした青汁は妊婦に特に不足しがちな栄養素である葉酸、鉄、カルシウムをしっかりと摂取することができます。
全て満たしている青汁は1種類しかない
サンスターの青汁はこれら上で解説した条件すべてを満たしています。
- 国産の野菜のみを使用して製造されていること
- 添加物を使用していないこと
- ビタミンAをβカロテンの形で摂取できること
- ケール、大麦若葉、明日葉がすべて使用されており妊婦に必要な栄養素を補給できること
- 放射能検査が行われていること
- 野菜100%だが青臭さはなくすっきりと飲めること
サンスターの青汁の美味しく効率的に飲む方法
サンスターの青汁は一包辺り30kcalと低カロリーであるため夜でも気軽に飲むことができます。
便秘や肌荒れの解消のためには夜寝る前に水に溶かして飲むのがおすすめです。睡眠中に汗として蒸発していってしまう水分の補給ができるほか、新陳代謝に必要な栄養素を摂取でき腸を水分で刺激することで翌朝のお通じをよくする効果が期待できます。
またβカロテンやビタミンEといった栄養素は脂質と一緒に摂取することで吸収率が上がるため、無糖のヨーグルトに混ぜて食べるのもよいでしょう。乳酸菌の働きにより腸内環境が改善される効果も期待できます。
妊娠時の青汁の有用性に関するまとめ
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